韓国<ミリム劇場への道>5号


milim_05<ミリム劇場への道>5号
〜2019年6月、韓国インチョンで、ジャック&ベティとミリム劇場の共同企画が開催されました。
本稿は当館のお客様にその内容を報告し、今後を見届けて頂くためのドキュメントです。〜
(報告:副支配人・小林)

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シネマ・ジャック&ベティは、韓国・仁川(インチョン)にある映画館・ミリム劇場との交流を行っています。昨年は6月にミリム劇場で「同時上映展」を開催しました。

その後、2019年9月6日・7日に開催された《全国コミュニティシネマ会議2019 in 埼玉 》では「日韓コミュニティシネマ会議」という場が設けられました。この機会は、6月のミリム劇場での企画に同行してくださったコミュニティシネマセンターの岩崎さんらが、さらにその輪を広げて、企画してくださったものです。

日韓のミニシアター系映画館の関係者が集った本会議にはミリム劇場のチェ・ヒョンジュン部長らが登壇し、熱い議論が交わされました。会議には登壇者以外にも、多くの韓国の映画館関係者が駆けつけて、日韓の映画館同士の交流がそこかしこで行われる貴重な機会となりました(コミュニティシネマセンターのサイトでその様子が紹介されています。ぜひご覧ください)。

韓国の独立系映画館には政府からの支援がある一方で、それに左右される側面も大きいという話など興味深かった

韓国の独立系映画館には政府からの支援がある一方で、それに左右される側面も大きいという話など興味深かった

 
そしてコミュニティシネマ会議に合わせる形で、9月7日・8日に当館で《ミリム劇場×シネマ・ジャック&ベティ同時上映展》を開催しました。
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「雨降って地固まる」といえば聞こえはいいですが、この横浜開催は、「台風来てみな固まる」というほど天候に悩まされました。
ミリム劇場のスタッフであるチェ・ウンヨンさん、チョ・ウリさんらは開催日の7日朝の到着予定でしたが、台風13号がインチョンを直撃して予定の飛行機が飛ばず、その日の深夜に横浜に到着。なんとか着いたと思いきや、8日の夜には、記録的な被害をもたらした台風15号が横浜に直撃するという巡り合わせだったのです。

そんな中でも、当初予定していた「1991、春」「妓生(キーセン)花の告白」「工作 黒金星と呼ばれた男」上映や、フォーラム、アーティスト・ラオミさんによるワークショップなどのイベントは予定通り行うことができました。

「1991、春」クォン・ギョンウォン監督

「1991、春」クォン・ギョンウォン監督


「妓生(キーセン):花の告白」ホン・テソン監督、ハン・マンテクプロデューサー

「妓生(キーセン):花の告白」ホン・テソン監督、ハン・マンテクプロデューサー


アーティスト、ラ・オミさんのワークショップ

アーティスト、ラ・オミさんのワークショップ


日本初上映となった「1991、春」「妓生(キーセン)花の告白」では監督らが来日してくださり、上映後は質疑応答も行いました。

悪天候の中でも、これらの上映には、たくさんのお客様が足を運んでくださったことが、とても嬉しく、心強かったです。
また開催後にも、「台風で行けなかったんだよ」と何人かのお客様から声をかけていただきました。ご来場いただいた皆さま、気にかけてくださったみなさま、本当にありがとうございました。

黄金町エリアマネジメントセンターさんのミニツアー

黄金町エリアマネジメントセンターさんのミニツアー


最強台風にビニール傘で立ち向かい、意地で二次会へ向かう

最強台風にビニール傘で立ち向かい、意地で二次会へ向かう

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さて2020年も、ミリム劇場とジャック&ベティの交流はもちろん続きます。

次回は3月にミリム劇場での企画を進めており、そのメイン企画として、日韓合作の映画「大観覧車」「ひと夏のファンタジア」を両劇場で同時上映します。これは本当の同時上映で、両劇場で同時刻15時から上映スタート。上映後は、両劇場を繋いでゲストトークも準備しています。時差がないからこそできる面白い企画になると思います。ぜひご参加ください。

…と、これを書いていた今まさに「パラサイト 半地下の家族」が、アカデミー賞作品賞を受賞しました。アジア映画としても初めてだそうで、とんでもない快挙ですね。これに続けと(?)、国を越えて映画でつながるジャック&ベティとミリム劇場を、これからもよろしくお願いします。

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<余談>
ミリム劇場のチョ・ウリさんたちに聞いたところ、韓国では「横浜といえば生プリン」ということになっているらしい。
有名ブログで紹介されたためだとか。
それに対して、え?生プリンってなに?となってしまった横浜サイドでした。

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