公式サイト: http://aireki2019.com
瀬戸かほ×宇野祥平×深水元基。東京・武蔵野を舞台に奏でられる、新たな愛の物語。越川道夫監督最新作
【終了日:2021年1/29(金)※1週限定上映】
【監督】越川道夫
【キャスト】瀬戸かほ,宇野祥平,深水元基,山田キヌヲ
2019年/日本/106分/コピアポア・フィルム/DCP
1月23日(土)〜1月26日(火) |
15:55〜17:45 |
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1月27日(水)〜1月29日(金) |
18:05〜19:55 |
一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,800 | ¥1,500 | ¥1,100 |
会員 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,100 |
【草木や花のように触れられたい。】
癒えない悲しみを抱え、人の間を漂うように生きてきたユリは、小さな古本屋にたどり着き、店主・トモさんの妻になる。トモさんは、亡くなった前の妻のことを毎日思い出す一方で、今はユリがいない生活は考えられない。同じ頃、トモの幼馴染で父を亡くしたリュウタは、遺品の中にとある詩集を発見する。ユリとリュウタはどうしようもなく惹かれ合い、求め合うが、それはユリがトモさんのもとを去ることを意味していた……。
『アレノ』『海辺の生と死』『二十六夜待ち』と、男と女の不確かで濃密な情愛を描き続け、その一貫した美学でファンを魅了する越川道夫監督の最新作。ドイツの詩人・ゲーテが晩年、若い人妻マリアンヌと恋人関係になり、のちに傑作「西東詩集」の核をなすことになる愛の詩を共作したエピソードから着想を得て、新たな愛の物語を作り上げた。
主人公のユリを演じるのは、今最も期待されている女優、瀬戸かほ。映画、ファッション、広告、ミュージックビデオなどで唯一無二のアンニュイな存在感を放ち、同世代から支持を集める瀬戸が、二人の男と情を交わすヒロイン役に体当たりで挑む。これまで山田真歩(『アレノ』で高崎映画祭最優秀主演女優賞)、満島ひかり(『海辺の生と死』で日本映画批評家大賞主演女優賞)、三浦透子、黒川芽以、貫地谷しほりといった女優たちが越川作品で新境地を開いてきたように、本作の瀬戸も一人の女のさまざまな側面を赤裸々に演じ、鮮烈な印象を残す。
ユリの年上の夫・トモさん役には『俳優 亀岡拓次』や『焼肉ドラゴン』の宇野祥平。ユリが恋に落ちる夫の幼馴染・リュウタには『新宿スワン』『コーヒーが冷めないうちに』の深水元基。日本映画界からのラブコールが絶えない個性派俳優二人が対照的な男を演じ、ヒロインの魅力を最大限に引き出している。その他、舞台の古本屋をはじめとする個性的な商店や公園が織りなす東京・武蔵野の風景、ギターとチェロを中心としたエモーショナルな音楽など、見どころ聴きどころは尽きない。
【story】
ユリ(瀬戸かほ)は、小さな古本屋を営む一回り年上の夫、トモさん(宇野祥平)と暮らしている。トモさんに恋はしていない。古本屋でバイトをしていて、トモさんに強く請われ、一緒になった。いつ死んでもよかったので、それもよいかもしれないと思ったのだ。ユリはまだ二十四歳なのに手の打ちようがないほど疲れていた。
トモさんは車の事故で、前の妻(縄田かのん)を亡くしていた。月命日には、身なりを整え、花屋で買った花束と、少し上等なカステラを用意して、まるで恋人に会いに行くように出かけていく。心臓の病気があるトモさんは、ユリと一緒になってから、夜が耐えられるようになった。今でも毎日前の妻のことを思い出す一方で、ユリがいつか自分のもとを去ることには耐えられない。死ぬ時は、幸福のてっぺんで死にたいと思っている。
その頃、トモさんの幼馴染のリュウタ(深水元基)は、長い間会っていなかった父が一人暮らしの部屋で亡くなり、遺品を前に途方にくれていた。父が最後に愛した女性(山田キヌヲ)から、父が好きだった植物の話を聞かされるが、まるで知らない男の話を聞いているようだ。リュウタは、父が死ぬ直前に読んでいたゲーテの「西東詩集」を手元に残し、他の本はトモに買い取ってもらうことにする。
初めて会ったときから、ユリはリュウタに抱かれたいと願う。リュウタの父がその恋人にしたように、リュウタに草木や花のように触れられたい——。トモさんへの罪悪感に苛まれながらも、ユリはリュウタの父が読んでいた詩を読み、ますます思いを募らせていく。そしてもう後戻りはできないとわかったとき、ユリはリュウタが待つ場所へと駆けつけ、夢中で自分のすべてを委ねるのだった。
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