外山文治監督オリジナル長編映画。純度の高い日本映画創造を目指した新世界合同会社の第一回プロデュース作
【終了日:2021年1/29(金)】
【監督】外山文治
【キャスト】村上虹郎,芋生悠,岡部たかし,康すおん
2020年/日本/111分/東京テアトル/DCP
1月16日(土)〜1月22日(金) |
18:05〜19:55 |
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1月23日(土)〜1月29日(金) |
13:55〜15:45 |
一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,800 | ¥1,500 | ¥1,100 |
会員 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,100 |
映画はその生誕以来、多くのひとに愛されてきた。多くのひとの心を救ってきた。
だが、2020年、かつてここまで、銀幕を見つめるという行為が待望されたことがあっただろうか。そう、世界はいま、映画館のスクリーンで映画を体験することを、心底待ちわびている。
そんなとき、ひとつの作品がやってくる。可憐で、強靭な映画だ。
それは、ひそやかな永遠の始まりだった。ある事件をきっかけに逃避行することになった青年と若い女性。とはいえ、ふたりは恋愛関係にあるわけではない。まだ出逢ったばかり。彼は彼女の、ある不幸な境遇を見るに見かねて、半ば衝動的に連れ出す。そうして始まった、ひと夏のひと旅。青年はその時間を「かくれんぼ」と呼び、女性は「かけおち」と称した。
これはありきたりのラブストーリーではない。許されぬ罪を犯し、追われる身になった男女が、シリアスな状況下、それでも、それぞれに「生きる理由」があることを発見するまでを描く。それは、ささやかかもしれないが、静かに尊く、沁み入るような余韻を残す。そう、わたしたちは、こんな映画を待っていたのだと、気づく。こんな時代だからこそ、ひととひととが出逢うこと、一緒にときを過ごすことのかけがえのなさを、映画ならではの抱擁力で知る。
主演は、類稀なる吸引力で日本映画の台風の目になりつつある村上虹郎と、独特の存在感で鮮やかな印象を残す新星、芋生悠。監督は、センシティブな感性で唯一無二の世界観を作り出す新鋭、外山文治。そして、プロデューサーは、この若き才能とともに日本映画の未来を見つめ、手探りで映画初プロデュースに果敢に挑んだ豊原功補と小泉今日子。
[ソワレ]というタイトルが示すように、これは、永遠の輝きに心洗われる、一夜の「舞台」。ひとは誰もが、自分というステージの主人公になれる。そのことを、肌のぬくもりでそっと伝える映画に、わたしたちは救われ、愛さずにはいられないだろう。
【story】
俳優を目指して上京するも結果が出ず、今ではオレオレ詐欺に加担して食い扶持を稼いでいる翔太。ある夏の日、故郷・和歌山の海辺にある高齢者施設で演劇を教えることになった翔太は、そこで働くタカラと出会う。数日後、祭りに誘うためにタカラの家を訪れた翔太は、刑務所帰りの父親から激しい暴行を受けるタカラを目撃する。咄嗟に止めに入る翔太。それを庇うタカラの手が血に染まる。逃げ場のない現実に絶望し佇むタカラを見つめる翔太は、やがてその手を取って夏のざわめきの中に駆け出していく。こうして、二人の「かけおち」とも呼べる逃避行の旅が始まった──。
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