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今、この時代を生きる私たちに問いかける。名匠ケン・ローチ長編映画デビュー作
【終了日:2022年1/20(木)】
【原題】Poor Cow
【監督】ケン・ローチ
【キャスト】キャロル・ホワイト,テレンス・スタンプ,ジョン・ビンドン,クイーニ・ワッツ,ケイト・ウィリアムス
1967年/コピアポア・フィルム/DCP
1月02日(日)〜1月08日(土) |
11:00〜12:45 |
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1月08日(土)〜1月14日(金) |
09:05〜10:50 |
1月15日(土)〜1月20日(木) |
19:10〜20:55 [レイト] |
一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,800 | ¥1,500 | ¥1,100 |
会員 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,100 |
カンヌ国際映画祭でパルム・ドール(最高賞)を2度受賞!
ケン・ローチ監督の記念すべき長編映画デビュー作が53年の時を経てスクリーンに!
80歳をこえて尚、新作を発表しているケン・ローチ監督はデビュー以来一貫してリベラルの立場に寄り添った映画作りで世界の映画人からリスペクトされている巨匠だ。2000年代に入って「麦の穂をゆらす風」(06)、「わたしは、ダニエル・ブレイク」(16)の2作品がパルム・ドール(最高賞)に選ばれたのが何よりの証。格差社会、貧困、人種差別といった社会問題を取り上げ、労働者階級やときに第三世界からの移民たちの日常を徹底したリアリズムで描いてきたローチ監督は右派サッチャー政権下では不遇の時代を迎えていたが、90年代以降大復活を遂げた不屈の映画作家である。
プロ・アマ問わないキャスティング、ロケ撮影中心、大胆なシーンの省略、即興性等、監督の映画に見られる特長は処女作である本作においてすでに顕著である。
夢と現実のはざまで揺れ動きながら生き抜こうとする女性ジョイを静かに見つめる監督の視線の温かさは、半世紀以上経った今も不滅の輝きを放って私たちに感動を与えてくれる。
1960年代イギリスを代表するカリスマ・スター、テレンス・スタンプの起用
音楽はイギリス・フォーク・ロック界の巨人ドノヴァン
デイヴを演じたテレンス・スタンプは、のちにサイコ・キラーを演じた「コレクター」(63)でカンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞し、その後「プリシラ」(94)、「スター・ウォーズ エピソード1」(99)などアート系作品からハリウッド大作まで華麗なるキャリアを誇るカリスマ的人物。本作から30年以上過ぎスタンプが主演したスティーブン・ソダーバーグ監督作「イギリスから来た男」(99)では、主人公の回想場面に「夜空に星のあるように」の映像が使用されているという稀有なエピソードも残している。
ジョイを演じたキャロル・ホワイトは、ケン・ローチが撮ったBBC制作のテレビ・ドラマ「Up the junction」(65)、「Cathy come home」(66)に続いての起用で、本作においてはカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭で主演女優賞を受賞している。
劇中で、60年代中盤にロンドンで生活する労働者階級の暮らしを、優しい歌声で包み込むように歌うのは、ビートルズのジョンやポールとも親交があったロック界のレジェンド、ドノヴァン。フォーク時代のドノヴァンの名曲「カラーズ」をデイヴ(テレンス・スタンプ)がギターを爪弾きながらジョイ(キャロル・ホワイト)と幼い子ジョニーのために歌う印象的なシーンもある。
ストーリー
ロンドンの労働者階級に生まれた18歳のジョイは、泥棒稼業で生計を立てている青年・トムと成り行きで結婚し妊娠、出産する。
ところが、トムは赤ん坊に無関心ですぐ彼女に手をあげる始末。
トラブル続きのある日、トムが逮捕され、ジョイは叔母の家に厄介に。そこに夫の仲間だったデイヴが訪ねてくる。やがて彼女は優しいデイヴに惹かれ一緒に幸せな日々を送るが、彼もまた逮捕されてしまう。
獄中のデイヴに手紙を書き続けながらジョイはまだ幼い息子ジョニーとともに懸命に生きていくが―――
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