少女と先輩は ちょっぴり不思議な旅に出る。
大島真寿美の青春小説の世界を完全映画化!【1週限定上映】
【監督】風間志織
【キャスト】森川葵,菅田将暉,市川実和子,村上淳,須藤温子
2014年/日本/158分/太秦
/DCP上映
3月28日(土)〜4月03日(金) |
18:05〜20:45 |
---|
一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,800 | ¥1,500 | ¥1,000 |
会員 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,000 |
「犬になりたい。」進路調査にそう書いた16歳の知世子は案の定呼び出しをくらった。
大人になるって何かを諦めること__?
映画好きで変わり者の先輩・正宗は、そんな知世子を主人公にして映画を撮ることに。
不機嫌な知世子にカメラを向ける正宗もまた知世子と同じ思いを抱えていた。
ふたりはカメラを片手に“ここじゃないどこか”を目指して旅に出ることを思いつく
いつもどこか不機嫌な少女・知世子を演じるのは、10代に絶大な支持を誇るファッション誌「Seventeen」の人気モデルであり、『劇場版 零~ゼロ~』、工藤官九郎脚本の「ごめんね青春!」などで端々しい存在感が注目を浴びる森川葵。
髪をベリーショートに切り、危うさと愛らしさを併せもつ難役を体当たりで演じた。
知世子の閉ざされた心にカメラを向け続ける映画部OBの風変わりな先輩・正宗役には、『共食い』、『そこのみにて光輝く』で天才的な演技をみせつけ映画界を席巻する若手実力派・菅田将暉。
思春期特有のセンシティブな感情や行動を個性的なキャラクターを通して戦災に、時に激しく演じている。
感性豊かな主演のふたりのまっすぐな演技のぶつかり合いはまさに青春そのもの。
脇を固めるのは、市川美和子、村上淳、須藤温子、中村敦夫ら実力派。さらに、登場人物の思いとリンクする歌詞が印象的な忌野清志郎の「JUMP」をカバーした、森川葵が歌う不思議かわいいエンディング曲も必聴だ。
知世子をチョコリエッタと呼んだのは母親だった。
兄弟のように育った愛犬ジュリエッタとチョコリエッタ。
知世子が5歳のとき、母親が交通事故で亡くなった。
それ以来、ジュリエッタだけがいつも心の支えだった。
けれどそのジュリエッタも知世子が16歳になったときに死んでしまう。
知世子はジュリエッタと同じくらい短く髪を切り、犬になろうとする。
そのくらいジュリエッタのいない世界はくだらなくて退屈だったのだ。
進路調査に「犬になりたい」と書いて担任から呼び出しをくらった日、知世子は映画研究部の部室を訪れた。母が好きだった映画フェデリコ・フェリーニの『道』を見ればジュリエッタに会えるような気がしたのだ。
しかし、そのビデオテープは部室には無く、昨年卒業した正宗先輩の私物だったと知る。
再会した浪人中の正宗は自室で、自分で撮った映像の編集をしていた。
「目指すは永久浪人」と冷ややかに笑う。
「先輩、死にたいって思ったことはある?」
知世子の問いに「殺したいと思ったことならある」と答える正宗。
そんな正宗の衝動を止め支えてくれたのは祖父だった。
正宗をバイクの後ろに乗せて旅に出て、知らない土地の知らない人々を見せて回った。
映画を正宗に教えたのも祖父だった。その祖父も既に他界している。
正宗は知世子に「俺の映画に出ないか」と言う。
知世子は仏頂面の不機嫌な顔をカメラに向けながら、自分たちにかけられた呪いについて嘯く。
「先輩にはお爺さんの呪い、私には犬の呪いがかかっているってわけ。」
フェリーニの『道』のザンパーノとジェルソミーナのように、
バイクに乗ってふたりの撮影旅行が始まる。街を走り、山を走り、海に出る。
喧嘩、事故、初めてのホテル。旅は二人に何をもたらすのか――。
月例イベント
ブログ