広島の原爆犠牲者の遺品を撮りつづけている女性写真家・石内都のドキュメンタリー
【原題】Things Left Behind
【監督】石内都
2012年/アメリカ,日本/80分/NHKエンタープライズ/ブルーレイ
8月17日(土)〜8月23日(金) |
11:50〜13:15 |
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8月24日(土)〜8月30日(金) |
12:15〜13:40 |
一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,800 | ¥1,500 | ¥1,000 |
会員 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,000 |
広島の被爆をテーマに撮影した写真展が、2011年10月14日から2012年2月12までカナダ・バンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)人類学博物館で開催された。
撮影したのは日本を代表する女性写真家の石内都。2007年に撮影のため初めて広島を訪れて以来毎年撮影している写真の中から、今回の展示会のために用意されたもので、東日本大震災直後に撮影した作品7点を含む48点が展示された。被写体は被爆し亡くなった人々の遺品たち―花柄のワンピース、水玉のブラウス、テーラーメイドの背広、壊れたメガネ…。
本作はその模様を、日本映画の字幕翻訳家でもあるアメリカ人のリンダ・ホーグランド監督(『ANPO』)が1年以上にわたって密着したドキュメンタリーである。(リンダ監督はくしくも震災の日に日本に到着して、本作の制作が始まった。)
石内都の「なぜ自分がヒロシマを撮るのか」という思いと、作品を受けとめたカナダの人々から知らされる様々な事実。カナダの先住民と広島に落とされた原爆の思いがけない接点。会場に立つ人々の心の動揺──被爆した人の死を初めて実感し呆然とする人、遺品のワンピースを着ていた少女に思いを寄せる人、祖父が原爆製造に関わっていたと告白する人、広島で出会った亡き日本人の妻を偲ぶ元兵士…。写真に触発された人々の思いが重なり、ひとつに織り成されてゆく。
「広島、長崎の被爆を語り継ぐために、芸術が出来ることは何か。国境を越え、歳月を超え、この事実をどう語り継いでゆくのか」。本作はヒロシマが今日の世界に投げかける普遍的意味を、改めて我々に問いかけてくる。 数々のドキュメンタリーを撮影し、『誰も知らない』など是枝裕和作品の撮影監督としても知られる山崎裕が撮影を担当。
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