OUTCAST Film Festival screen ジャック

公式サイト: https://madegood.com/outcast/

MadeGoodが厳選した世界のドキュメンタリー

  一般 大専 シニア
通常 ¥1,800 ¥1,500 ¥1,200
会員 ¥1,500 ¥1,200 ¥1,200
高校生以下・しょうがい者:¥1,000
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社会の逸れ者たちとの遭遇
“世間から、あれは日陰者だと指差されている程のひとと逢うと、自分は、必ず、優しい心になるのです。
そうして、その自分の「優しい心」は、自身でうっとりするくらい優しい心でした。”
― 太宰治『人間失格』

社会の枠から外れて生きるとはどういうことなのか? 私たちはそこから何を学ぶのか? 想像もつかないまったく異なる生き方を知ることは、きっと驚くべき体験となるでしょう。MadeGood映画祭では、そんな“社会の逸れ者”―アウトキャスト―に着目した世界各地の優れたドキュメンタリー映画を特集します。非日常の体験、困難、人間関係を描き、感情を揺さぶる映画を通して、新たな心の旅へ出てみませんか?

社会の周縁で生きる人々の人生に触れたとき、私たちは何を感じるのでしょう。本当に彼らは「変わった人たち」なのでしょうか。ぜひ、MadeGood映画祭をご覧いただき、ご自分の目で確かめてください。

サブ1

アカーサ〜僕たちの家〜

ルーマニア86分|[監] ラドゥ・チュロニチュック

にぎやかな大都市に隣接するバカレシュティ湖。その手つかずの自然の中で暮らすエナケ一家。20年来、彼らは湖畔の小屋で眠り、素手で魚を捕り、季節を肌で感じながら自然と完全に調和して暮らしていた。ある時、この地域を国立公園にするという行政の介入があり、一家は型破りな生活を捨てて街へ移住することを余儀なくされる。彼らの生活は一変し、釣り竿をスマートフォンに持ち替え、気ままに過ごしていた日中は学校へ通うことになる

一家は現代文明に順応しようとするが、都会の人々との折り合いや家族の繋がりを維持するのに苦労するようになり、自分の立ち位置と取り巻く世界、そして将来について疑問を持ち始める。自然の中で自由に暮らしていた9人の子ども達とその両親は、果たしてコンクリートジャングルの中で以前のように家族の絆を育めるのだろうか。

 

この『アカーサ〜僕たちの家〜』が監督デビュー作となるラドゥ・チュロニチュックは、エナケ一家に寄り添いつつも映画的な視点で説得力のある物語を提示している。ルーマニア社会の末端に生きる貧しい家族が、都会の暮らしに居場所を見い出そうとする葛藤を描き、生きる自由の意味を問う。

グラウベルローシャ

ダーク・デイズ

2001年|アメリカ100分|[監] マーク・シンガー
 

黒人、白人、中国人、ラテン系、老人、若者、ドラッグ・ユーザーからシラフまで、みんなここにいる。人が区分けされていないということを除いては、地上の世界と全く同じ。家出したりドラッグをやっていたり、同じような境遇だとつるむようになるのさ

シンガーがそれまでカメラを持ったこともなかったという事実もさることながら、その結果生まれたドキュメンタリー映画『ダーク・デイズ』は、多くの点で驚異的である。しかし、シンガーは、この暗闇に住む住人たちを撮影する際、同情的な描写や覗き見的撮影を避けた。苦境にありながらも仲間意識と絞首台的ユーモアを持つ、強い心を持った楽観的な個人の集まりとして、住人を描いている。それだけでなく、DJシャドウによるムーディーなアンビエント・サウンドトラックは、作品内のヒップホップのジェスチャーと調和し、洞窟壁画さながらのスプレー缶グラフィティが広がるトンネルの壁と見事なハーモニーを奏でている。

サブ1
サブ2
グラウベルローシャ

キース・ヘリング 〜ストリート・アート・ボーイ〜

2020年|イギリス52分|[監] ベン・アンソニー
 

地下鉄の落書きから世界へ。アート界で旋風を巻き起こし、数々の作品を世に残したキースヘリング。同性愛、ドラッグ、エイズ...31歳の若さでこの世を去ったキースが、死を目前に自らの人生を語る。

アート界で国際的なセンセーションを巻き起こしたキース・ヘリングは、1980年代のニューヨークにおける伝説的なアートシーンの先駆者であり、ポップカルチャーとファインアートの世界に革命をもたらした。未公開のインタビューで構成されたこの興味深く真実に迫るドキュメンタリーは、まさにキース自身が語るアーティスト伝記映画の決定版だ。また、キース・へリング財団のみが保有する初公開の記録も含み、過去50年間で最も人々の目を惹きつけた彼の作品の背景にあるワイルドでクリエイティブなエネルギーも映し出している。

『愛の記念に』サブ2
グラウベルローシャ
『ポリス』メイン

チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ー

2020年|アメリカ||107|[監] デヴィッド・フランス

ロシア支配下のチェチェン共和国で国家主導の"ゲイ狩り"が横行している。同性愛者たちは国家警察や自身の家族から拷問を受け、殺害され、社会から抹消されている。それでも決死の国外脱出を試みる彼らと、救出に奔走する活動家たちを追った。本作品では、被害者の命を守るため、フェイスダブル技術を駆使し身元を特定不能にしている。フランス監督は、チェチェン共和国当局によるLGBTQ迫害の犠牲者を救出する活動家たちの中に入り、ゲリラ撮影の手法で彼らが直面する困難と日々の地下活動を撮影した。チェチェンではゲイやトランスジェンダーであることは悪とされている。当局が関与する拘留、拷問、命の危険に瀕し、LGBTQの人々は息をひそめ恐怖に怯えて暮らしている。ロシアLGBTネットワークや、モスクワLGBT+イニシアティブコミュニティセンターの活動家グループに密着して撮影された映像は、LGBTQに対する恐ろしく残忍な虐待の様子を伝え、隠されてきた残虐行為と危機的状況を暴き出す。

『ポリス』サブ2
グラウベルローシャ

ミッドナイト・ファミリー

2019年|アメリカ・メキシコ合作|81分[監] ルーク・ローレンツェン

メキシコ・シティでは、人口900万人に対し、行政が運営する救急車は45台にも満たない。そのため、専門訓練もほとんどなく、認可も得ていない営利目的の救急隊という闇ビジネスが生まれている。オチョア家族もその一つだ。

同業者と競い合って、緊急患者を搬送する毎日。この熾烈なビジネスで日銭を稼ごうと奮闘するオチョア家だが、現実はそう甘くない。腐敗した警察による取り締まりが、さらに家族を窮地へと追いやっていく。

「ミッドナイト・ファミリー」は、倫理的に疑問視されるオチョア家の稼業を、人間味あふれる視点で捉えつつ、メキシコの医療事情、行政機能の停滞、自己責任の複雑さといった差し迫った課題を私たちに突きつける。

『悪魔の陽の下に』サブ1
グラウベルローシャ

新宿ボーイズ

1995年|日本53分[監] キム・ロンジノット

新宿歌舞伎町のおなべバー、ニュー・マリリン。そこで男性として生きることを決意した3人のホストをカメラは追った。たくさんのガールフレンドに囲まれモテモテのGAISH。時に見せる冷たい態度が女性の心をくすぐる。ホルモン注射を打ったTATSUは、どのお客さんにも分け隔てなく優しいと人気だ。そしてニューハーフのくみと暮らしているKAZUKI。カメラは、ジェンダー・アイデンティティや性的指向、セックスライフについて率直に語る彼らの姿を映し出す。

早朝7時、東京の街に喧騒が戻り始める頃。クラブ「ニュー・マリリン」で働くオナベたちはやっと家路につく。クラブのホストとして接客したり、カラオケを歌ったりして長い夜を過ごした仕事帰りのオナベたちにはかなり疲れが見える。それでもパリッとスーツを着こなし(…少しオーバーサイズだが)、髪もきれいに撫でつけていて、時間帯を除けば普通のオシャレな若い男性とそれほど変わりない。ただ、性別で分けるならば彼らは女性。「オナベ」とは、男性として生き、女性とデートする女性のことだ。キム・ロンジノットとジャノ・ウィリアムズが撮った1995年のドキュメンタリー映画『新宿ボーイズ』は、そうした3人のオナベたちを中心に彼らの近影に迫った作品だ。

グラウベルローシャ

牧師といのちの崖

2020年|日本100分[監] 加瀬澤充

和歌山県白浜町にある観光名所・三段壁で、いのちの電話を運営しているのが牧師・藤藪庸一。

映画は自殺志願者たちを死の淵から救い、生活再建を目指して共同生活をおくるという独自の取り組みに密着した。藤藪は、人生に絶望してやってきた自殺志願者の声に耳を傾ける。借金や人間関係のトラブル、精神的な病など様々な問題を抱え、帰る場所のない人々に教会を開放し、共に暮らしながら、生きていく方法を探していく。

日本の自殺者数は年間2万1321人(2017年)。1日あたり60人近い方が亡くなっている計算になる。厚生労働省の「自殺対策白書」では、15歳〜39歳の各年代の死因の第一位が自殺となっており、大きな社会問題になっている。

牧師・藤藪が地道に続ける「いのちの電話」が自殺を思いとどまらせる最後の砦として存在している。

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