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イタリアの若き才能、ロルヴァケル監督のカンヌ映画祭グランプリ受賞作!
【終了日:1/15(金)】
【原題】Le meraviglie
【監督】アリーチェ・ロルバケル
【キャスト】マリア・アレクサンドラ・ルング,サム・ルーウィック,アルバ・ロルバケル,ザビーネ・ティモテオ,アンドレ・ヘンニック
2014年/イタリア,スイス,ドイツ /111分/ハーク /DCP
1月09日(土)〜1月15日(金) |
09:40〜11:35 |
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一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,000 |
会員 | ¥1,200 | ¥1,000 | ¥1,000 |
2014年の第67回カンヌ国際映画祭で見事グランプリを受賞、以降、世界中の映画祭に招待され、大きな注目を浴びた『夏をゆく人々』がいよいよ日本公開される。
1981年12月生まれの弱冠32歳、イタリアの女性監督アリーチェ・ロルヴァケルの長篇2作目である。本作によって、彼女はそのみずみずしく卓越した才能が高く評価され、一躍世界の新世代を代表する存在となった。
光と緑あふれるイタリア中部・トスカーナ州周辺の人里離れた土地で、昔ながらの方法で養蜂を営む一家の物語。ジェルソミーナは4人姉妹の長女で、自然との共存をめざす父ヴォルフガングの独自の教育と寵愛を受け、今や父よりもミツバチに精通している。家族は自然のリズムのなかで生活を営んできたが、夏、村にテレビ番組「ふしぎの国」のクルーが訪れ、一家がひとりの少年を預かった頃から、日々にさざなみが立ち始める――。
映画は古代エトルリアの遺跡が多い地域を舞台に、長女ジェルソミーナの視点で綴られる。彼女の外の世界に向けられてゆく、大人へと成長する心と、その変化を受け入れられない父の葛藤。『夏をゆく人々』は、ひと夏の家族それぞれの繊細な感情をすくい取り、一家の日常をこまやかに描き出している。しかしその一方で夢と現実のあわいに鮮烈なイメージを映し出した、まったく新しい、しかしどこかノスタルジックで豊饒な作品である。
この映画にはロルヴァケル監督の実人生が反映されている。舞台であるイタリア中部は、彼女の生まれ故郷である。また彼女もジェルソミーナと同じくドイツとイタリアの混血で、異文化の共存には慣れ、家は養蜂を営んでいて、ミツバチの扱いは子供の頃から手慣れたものだった。
【イタリア中部・トスカーナ州周辺の人里離れた土地で、豊かな自然にかこまれ、昔ながらの方法で養蜂を営む一家がいる。ドイツ人の父ヴォルフガングのもと、母アンジェリカと4人の娘たち、ジェルソミーナ、マリネッラ、ルーナ、カテリーナ、そしてこの家族に身をよせる女性ココ、皆で寄り添うように生活をしている。
特に長女のジェルソミーナはヴォルフガングの寵愛を一身に受けている。息子のいない彼にとって、彼女は最も頼りになり、最も愛おしい存在なのだ。用法の技術も彼女ばかりに託していく。その愛情表現は不器用で、時に荒々しい。そんな父をジェルソミーナは、思春期独特の複雑な感情で受け止めてゆく。
良く晴れた夏の日。家族が湖水浴へと出かけると、そこでは「ふしぎの国」というテレビ番組の収録が行われていた。その地にいまも根づくエトルリア文化を紹介し、その伝統に則した生活をする家族を募集し、コンテストをするという内容だ。銀色に輝くカツラにきらびやかなドレスをまとった番組の司会者ミリーは神々しく、姉妹たちをその存在感と美しさで圧倒する。特にジェルソミーナは一瞬のうちに、得もいわれぬその魅力に心を奪われてしまう。ミリーから贈られた髪飾りを触るときそれは、閉塞感のある日々から別の世界へと誘ってくれる、夢の入口となるのだった。かつて子供の頃に欲しくて父親にねだったラクダがそうであったように・・・。
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