ダンサー、村田香織の日常をとらえながら、大人のこころとからだをやわらかく自由にするドキュメンタリー!
【終了日:12/9(金)】
【監督】野中真理子
【キャスト】村田香織
2015年/日本/88分/野中真理子事務所/DCP
11月26日(土)〜12月02日(金) |
13:00〜14:35 |
---|---|
12月03日(土)〜12月09日(金) |
09:25〜10:55 |
一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,800 | ¥1,500 | ¥1,100 |
会員 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,100 |
【普通のひとたちが、ダンスで変わってゆく時間。
こころとからだを自由にするドキュメンタリー!】
「離れ技」のダンスでも、「孤高の芸術」でもないダンス。生きることをやんわり楽にするダンスって、どんなダンス?子どもたちの生命力や芸術性を描いて感動を呼んだ野中真理子監督の11年ぶりの第3作がついに完成!新作のテーマは、美しい大人の女性の「ダンスのある暮らし」。
ダンサーの村田香織さんは、ひっぱりだこ。新江ノ島水族館のイルカショーの振付からはじまって、スカイツリーのすみだ水族館のスタッフにも、ちょっと不思議なダンスを用意。お客さまとのコミュニケーションを円滑にしよう、というレッスンをしています。からだを動かすと、こころはどう動く? 気持ちをあらわすにはどう動けばいい? 動物好きでナイーブなスタッフがだんだん笑顔になってゆく時間。香織さんは週に一日、老いた母の介護にも通います。日がな一日ベッドですごす母の、「できません」「だめです」の言葉をどう受けとめればいい? 母と話し、母に触れる。どうしたいのかを感じる。これだって、母と娘のデュエットダンス。
ダンスとは感じること。どんなに大変でも、生きることを肯定すること。やわらかく背筋の伸びた香織さんの日常に、わたしたちのこころとからだを楽にする、ダンスの秘密が見えてきます。
【野中真理子より皆さまへのご挨拶】
『ダンスの時間』は、「作らないわけにはいかなかった」という思いでひたすら作りました。 それは「他の誰にもできない、自分しかできないオンリーワン」という意味ではなく、「これを作らないと自分が一歩も前に進めない、一つも心から笑えない、なんとも生きていけない」という切羽つまった覚悟です。
『こどもの時間』につづく『トントンギコギコ図工の時間』の完成が2004年冬。『ダンスの時間』の完成が2015年冬。 11年も何してたの?と聞かれますが、うまく答えられません。『トントンギコギコ図工の時間』の上映宣伝で忙しかった時期と、『ダンスの時間』の撮影準備を始めた時期の間に、『暗黒地底の時間』という自分だけのドキュメンタリーがあったからです。それは上映時間が5年間の大作なのですが、制作スタッフも観客もわたし一人。あらすじは、自分の暗黒地底に落下したのまりーオバサンが、不平不満、青息吐息、暗中模索もがくサスペンスコメディです。そして七転八起、『ダンスの時間』ができました。
村田香織さんには25年前に出会いました。素晴らしいダンサーで、振付家で、演出家です。才能も天性の明るさも体型も(笑)、わたしにまったく無いものを授かっている人で、1000mも遠い存在でした。しかし3年前のある日、香織さんが考えるダンスの話を聞いたとき、一気に10mまで近づいたのです。どんな話だったかは長いので省略します。とにかく、香織さんの中にある不思議なダンスの力が、わたしのぶちあたっていた囲いを跳び越え、寛容をはぐくみ、違う人や生き物への想像力をくれるじゃん!と元気づけられたのです。
それで『ダンスの時間』をつくろう!と決心したのですが、かんじんの香織さんに「わたしを撮影して映画?とんでもない!ゼッタイお断りします!」と言われてしまい、この撮影交渉が最初の難関となりました。
「ダンスは、選ばれた人がする表現」と思っていました。そういうダンスももちろんステキです。 でも『ダンスの時間』のダンスは、選ばれてない、ふつうのわたしとあなたのダンスです。 どんなダンスですかって?それは見てのお楽しみ。つくった本人が言うのも何ですが、実に良い映画です。どうぞ御覧ください!
2016年春
東京・三鷹にて 野中真理子
月例イベント
ブログ