「DAU」プロジェクト第2弾!前代未聞のスケールで「ソ連全体主義社会」を赤裸々に描き出した圧巻の黙示録!
【終了日:2021年11/12(金)※1週限定上映】
【監督】イリヤ・フルジャノフスキー,イリヤ・ペルミャコフ
【キャスト】ウラジーミル・アジッポ,ドミートリー・カレージン ,オリガ・シカバルニャ,アレクセイ・ブリノフ
2020年/ドイツ,ウクライナ,イギリス,ロシア/369分/トランスフォーマー/DCP
11月06日(土)〜11月12日(金) |
10:45〜17:15 |
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一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥3,600 | ¥3,600 | ¥3,600 |
会員 | ¥3,600 | ¥3,600 | ¥3,600 |
映画史上初の試みともいえる異次元レベルの構想と高い芸術性が評価され、第70回ベルリン映画祭で銀熊賞(芸術貢献賞)を受賞した映画『DAU.ナターシャ』は、本年2月27日にシアター・イメージフォーラムほかで世界初となる劇場公開を果たし、ミニシアター・ランキングの上位に長期に渡ってラインクイン。前代未聞の手法でソ連全体主義社会を赤裸々に描き出した異色作としてヒットを記録した。
そしてこの度、続編公開希望の熱い声に応えて、「DAU」プロジェクトの劇場映画第二弾、『DAU.ナターシャ』で描かれた、ソ連全体主義社会のその後の世界を描く、「DAU」プロジェクトの劇場映画第二弾、『DAU. 退行』が劇場公開となる。
ロシアの奇才イリヤ・フルジャノフスキーは処女作『4』が各国の映画祭で絶賛を浴びると、「史上最も狂った映画撮影」と呼ばれた「DAU」プロジェクトに着手。それは、いまや忘れられつつある「ソヴィエト連邦」の記憶を呼び起こすために、「ソ連全体主義」の社会を完全に再現するという前代未聞の試みだった。ウクライナの大都市で、かつてはソ連の重要な知性・創造性の中心地でもあったハリコフに欧州史上最大の1万2千平米もの秘密研究所のセットを作り、実にオーディション人数約40万人、衣装4万着、主要キャスト400人、エキストラ1万人、撮影期間40ヶ月、撮影ピリオドごとに異なる時間軸、35mmフィルム撮影のフッテージ700時間という莫大な費用と15年以上もの歳月をかけて「DAU.」の世界が作り上げられた。
この途方もないプロジェクトの劇場映画第一弾として完成した『DAU. ナターシャ』がコンペティション部門で上映された第70回ベルリン映画祭の別部門で上映されたのが、本作『DAU. 退行』だ。
実に6時間9分にも及ぶ大長編であり、『DAU. ナターシャ』が描き出したスターリン体制下の1952年から10年以上が経過した1966年~1968年が舞台となる。この時代はキューバ危機の後、フルシチョフ時代を経て、スターリンが築き上げた強固な全体主義社会の理想は崩れはじめ、人々は西欧文化にも親しむようになっている。
前作ではカフェのウェイトレスであるナターシャの視点で閉鎖的かつ断片的に描かれた秘密研究所だが、本作では一転、カメラは研究所内部に入り込み、様々な人々の複雑な人間模様や共産主義社会の建造物をよりダイナミックに映し出す。
本作はイタリアの詩人・政治家、ダンテ・アリギエーリによる長編叙事詩「神曲」の「地獄篇」で描かれた9つの地獄の層にちなんだ9章で構成されている。本作で共同監督を務めたイリヤ・ペルミャコフ監督は、「国家が社会的に荒廃していく状況が迫ったときに、どのように気づき、対処するかを、映画という媒体を通して学ぶことはとても重要だと思います。本作は、権力の上層部が超過激派達と、どのように関わっているかという問題を扱っており、単に分析するだけでなく、これらの状況を見たときに皆さんに深く感じて欲しいのです」と語っている。
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