天使が消えた街 screen ベティ

公式サイト: http://www.angel-kieta.com

少女は二度と戻らない、彼女の心は「映画」に刻まれるー

【原題】The Face of an Angel
【監督】マイケル・ウィンターボトム
【キャスト】ダニエル・ブリュール,ケイト・ベッキンセール,カーラ・デルビーニュ,バレリオ・マスタンドレア
2014年/イギリス,イタリア,スペイン /101分/ブロードメディア・スタジオ /DCP上映

十分余裕をもってお座りいただけます。
9月19日(土)〜9月25日(金)
11:35〜13:20
21:05〜22:45 [レイト]
9月26日(土)〜10月02日(金)
17:40〜19:20
10月03日(土)〜10月09日(金)
17:10〜18:50
  一般 大専 シニア
通常 ¥1,800 ¥1,500 ¥1,000
会員 ¥1,500 ¥1,200 ¥1,000
高校生以下・しょうがい者:¥1,000
★[レイト]回はレイトショー割引
  一般 大専 シニア
通常 ¥1,500 ¥1,200 ¥1,000
会員 ¥1,200 ¥1,000 ¥1,000
高校生以下・しょうがい者:¥1,000
前売り券を1,300円にて販売中
販売場所:劇場窓口(公開前日まで)、ネットショップ(9/15(火)まで)
パンフレットをネットショップで販売中
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イタリア、古都シエナ。世界的な一大スキャンダルと化した英国人女子留学生殺害事件。
事件の“闇”に切り込む、映画監督トーマス。彼が映し出す、もうひとつの≪真実≫とは_

【イタリアの古都を舞台に大胆な視点で実話を映画化した名匠マイケル・ウィンターボトムの新たなる挑戦】

 2011年、イタリア・トスカーナ州シエナ。中世の雰囲気漂うこの美しい街は、4年前にイギリス人女子留学生が殺害された事件の話題で持ちきりだった。容疑者であるルームメイトのアメリカ人留学生ジェシカと被害者のエリザベスがどちらも若く美しい女性であり、事件の背景にはセックスやドラッグが絡んだため、地元イタリアのみならず米英のマスコミ報道が過熱化。この事件の映画化をオファーされた気鋭の監督トーマスはジャーナリストのシモーンと共に現地に乗り込む。事件の真偽が不確かな状況の中、創作上の迷いに苦しむトーマス。彼はシエナで出会った天真爛漫な女子学生メラニーの存在に心癒やされ、“本当に撮るべきもの”に気付き始めていく・・・。

 実際の事件から登場人物の名前や舞台となる街を変更したウィンターボトム監督は、映画監督トーマスという架空の主人公を創造し、ドキュメンタリー的な題材とフィクションの手法を大胆に融合。劇中劇や幻想シーンの挿入、詩人ダンテの代表作である「神曲」「新生」の引用によって、奥行きのある映像世界を構築した。中世の面影を色濃く残す古都シエナの風光明媚な魅力と、迷宮的な街の構造を生かしたロケ撮影の妙も際立っている。

 そしてウィンターボトム監督が、本作を通して探求したのが“愛”や“尊厳”という根源的なテーマである。若くして命を奪われた被害者と遺族の悲しみに目を向けるとともに、心のよりどころを求めて苦悩するトーマスと愛娘の関係を描出。実際の事件の被告となったアマンダ・ノックスは人目を引く美貌の持ち主ゆえに“天使”とも呼ばれたが、ウィンターボトム監督は観客それぞれがかけがえのない愛する者=“天使”に思いを馳せずにいられなくなるエモーショナルな作品を紡ぎ上げた。

 監督が少なからず自身の心情を投影したであろう主人公トーマスを繊細に演じたのは、『ラッシュ/プライドと友情』のニキ・ラウダ役が記憶に新しいダニエル・ブリュール。『アンダーワールド』シリーズのようなアクション大作から良質なドラマまで幅広く活躍するケイト・ベッキンセイルが、トーマスのリサーチに協力するジャーナリストに扮している。また世界的なトップモデルのカーラ・デルヴィーニュが、窮地に陥ったトーマスを救う女子大生メラニー役で出演。本作の“希望”を象徴する重要なキャラクターをしなやかに体現し、本格的な長編映画デビューを飾った。


2007年11月2日、イタリアのペルージャにある共同フラットの一室で、メレディス・カーチャーというイギリス人留学生の他殺体が発見された。まもなく警察に逮捕されたのは、ルームメイトのアメリカ人留学生アマンダ・ノックスとその恋人のイタリア人男性。しかし事件は“一件落着”するどころか、捜査関係者さえも予想のつかない展開を見せていく。殺人容疑者アマンダが若く美しい女性だったため、地元イタリアのみならず米英のメディアの報道合戦が過熱化。セックスやドラッグが絡んだ事件の背景が誇張して伝えられ、アマンダや被害者のプライベートの情報がネット上に拡散するなど、事件の本質とはかけ離れたさまざまな問題が噴出した。さらに捜査上のミス、決定的な証拠や動機の欠如といった複数の要因により、裁判の判決が二転三転したことも混乱に拍車をかけた。

 かくしてイタリア犯罪史上最も国際的な注目を浴びた事件のひとつとなったこの実話“アマンダ・ノックス事件”に、一連のセンセーショナリズムとはまったく異なる視点で興味を抱いたフィルムメーカーがいた。『ひかりのまち』『イン・ディス・ワールド』『いとしきエブリデイ』といった多彩なジャンルの快作を放ち、近作『イタリアは呼んでいる』を日本で大ヒットさせたマイケル・ウィンターボトム監督である。

 すでに“アマンダ・ノックス事件”に関しては数多くのノンフィクションやドキュメンタリーが発表されており、ウィンターボトム監督の狙いは再現フィルム的なクライム・スリラーや真犯人を裁くためのミステリー映画を作ることではなかった。このうえなく惨たらしく悲劇的な殺人事件が、ふたりの若い女性を主人公にした昼メロ調のジェットコースター・ドラマに仕立てられ、大衆に消費されていったのはなぜなのか。イギリスを代表する名匠はそんなメディアの姿勢に疑問を投げかけながら、混迷した事件の闇の中に独自のヒューマンな“真実”を見出し、観る者の心を揺さぶる重層的な映画を完成させた。

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